はいじどう、ぜんじどう。

なんでも自動で出来る時代になると思ってたらそうでもなかった。

今日も身体は健康です

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ギリギリ100を超えなかった

年に一回の子宮頸癌検診(会社の検診でもやってるんで、二回やってることになるんですけどHPVもやろうと思ったので今年は別でも受けました)を済ませて、おかげさまで安い仕事ばかりでも忙しいのは悪いことじゃないと言い聞かせながら会社に入り、確かに身体は健康なはずなのに胃がぎゅっとなるのは仕事のせいではないことを悟ってため息をついています。

 

今現在も問題は解決していないので、多少脚色して記しますが、都会のど真ん中で起きているチャコールグレー企業のある若手と私の話です。この若手の子は、仮に梅子ちゃんとします。

 

入社して早々、梅子ちゃんはいわゆる「一匹狼型の仕事人間」である私に相談をしてきてくれました。

もっと色々とできるのに下っ端扱いをされるのが嫌なのかなという印象を持ちました。それとなく上司にも聞いてみましたが、ちょっと気難しい子で、自分のことを過大評価しているところがあるからうまく導いてあげないといけない、というようなことを感じているようでした。何ヶ月かすると同じ部署の人間がみな同じように思っているのだろうというのが見て取れました。

 

手前どもの仕事について少し触れなければなりませんが、基本的には朝から晩までは図面やデザインの仕事を社内で、夜は(週に1回程度)現場に出て自分が製作指示したものを納品して設置しています。これは終電までかかったり、大きい内容だと夜を徹して行われることもあります。現場がなくても忙しいと社内で夜遅くまで延々仕事しているなんていうのはザラです。
そういう仕事だとわかって、みんな入社してきます。

体力的にも圧倒的に男性が有利で、私のように超健康優良児でない限りどんなに若くてもどこかで絶対に体にガタが来ます。というか、この仕事って普通の人間には続けられないよねというのが長くやっている人たちの見解です。(間違いない)

 

昔と違ってパワハラが許されないご時世なので、私が若手だった頃のような酷い働き方はさすがにさせないし、してはいけないわけです。若手は大事にしなければならない。優しくしなければならない。それが今の時代の「当たり前」なんですよね。

 

幸いにもまだ管理職ではなく、管理職に一番近い平社員なのでちょっとのことなら私に相談事が集まります。

梅子ちゃんもなんとなしに相談に乗っていたのですが、ある頃を境になんだかしんどそうなオーラを纏っていることに気づきました。気づいたんですけど、いかんせん私も忙しく、こっちから声をかけて余計なことを言ってしまったらと思うとなかなか一歩が踏み出せずにいました。

 

気づけば梅子ちゃんはたまに休むようになり、それでも頑張っているので、私が気にしているのは逆に気にしすぎなのかな?やっぱ体力的にも精神的にもきついもんなー、でもこの仕事はそんなもんだしなー、一時的なものかなーなんて思っていたら、梅子ちゃん本人から声をかけられたのです。

ちょっと、相談があるんです。と。

それは、たまに休んでしまうこと、仕事のこと、いろいろあって、お昼ご飯のときでもいいので一緒に食べてくれる時間、ないですか?と言われたんですね。あぁ、話してくれるのか!いいよいいよ、聞こうじゃないかって思ってたんです。

 

いやもうほんとに、私が外出と作業で目まぐるしく忙しくて。

 

あの件もうちょっと待っててね、ちゃんとお昼ご飯のタイミングで会社に帰ってくるようにするからね!って言い続けて、日取りを決めては延期になり、また決めては延期になり、じゃあ私の都合のいい日でってなると梅子ちゃんが休んだりと全然時間がとれず(私は多忙時はお昼休憩をとっていません。朝のうちに適当に何かを買ってデスクで食べながら仕事をしています)あっという間にほぼ一ヶ月。

今日こそは、と思ったら、あれ?お休みか。
明くる日も、今日は昼までに帰ってこれたぞ!と思いきや、あれ?お休みか。

 

という日が続き、気づけば梅子ちゃん、ずっと休んでたんですよね。

あ、これ私もしかしてやってしまったかなと思って、もちろん誰にも言えずにかれこれもう何日も、名札が赤いのを見ては自分が落ち込んでしまうという日々が続いています。

 

今日は検査が終わってから昼前には会社に入ったんですけど、やっぱり来てない梅子ちゃんの名札を見て、みぞおちのあたりがぎゅぎゅっと掴まれたような感覚になりました。

検診のあとに先生が、普段は厳しい人という印象なのに今日は「ここ最近なにかあったんじゃないの」と言ってくれたんです。そんな気がして、と言われて、経緯を伝えたらこんな話をしてくださいました。

「普段のキャラクターとして、上っ面では"昔に比べればどうってことない環境なのに"って思おうとしていて、でも根っこはきっと優しいのね。自分と同じような状況になって欲しくないから、助けてあげられるかもしれないって思っている。自分自身もつらい経験があってどうしても見捨てられない。気にかけてしまう。職場での顔と普段の顔がちがうのね。きっと職場ではキリっとしててかっこいい先輩に見えるし、その姿勢を一切崩していないから、その子も物凄く頼りたくなったんだろうしそれ自体は悪いことじゃない。でも実は優しくて弱いところがあって、それを誰にも見せていないから苦しいんじゃないのかしらね。性格上どうしても一度気にかけてしまうと、"決着"がつくまではしばらく辛いと思う。でもそれはあなたの優しさがそうさせている。しばらくは辛いのか〜って受け入れてしまって、ため息もつくだけついていい。むやみにこうしなくちゃ、ああしなくちゃ、元気出さなくちゃ、ってするのは性分じゃないでしょう?いいじゃない、これからもその二面性みたいなものはあなたの魅力になる。優しい自分をもう少しだけ受け入れてあげてほしいけどね」

 

女神か。先生、女神か。今まで怖い人だと思ってました申し訳ありません。

 

そっか、もう一度気にかけてしまった以上はもうずっとなんだ。

そういうものなんだ。

じゃあ、もし今から会社に行ってあの子が休みだったらきっと落ち込む自分がいるんだな。そう思って会社に来て案の定落ち込んだんですけど、でもこういう心の不調みたいなものは本当に些細なことで浮いたり沈んだりするのだなと体感した1日でした。

優しいなんて思ったことないんです自分のこと。そうか、そんな一面があるのかな?どうだろう?って思いながら、落ち込みながら、じゃあ今日も頑張りますか〜ってここからエンジンをかけるところです。もう夕方ですね。

来週はどれくらい落ち込むのだろう。

でもそんなの言っててもどうしようもないし、仕事頑張ります。そうか、こういう感じでいいんだな。よしよし。