はいじどう、ぜんじどう。

なんでも自動で出来る時代になると思ってたらそうでもなかった。

仕事とお絵かきとわたしを振り返る

古くから私のことを知っている人は、どっちかというと絵描きの印象が強いのかなと思いますが、さらに昔から私のことを知っている人はただの仕事人(またの名を社畜という)であることをよくよくご存知だと思います。普段は何をしているかといいますと、主に図面を書いたりしながら空間デザインのお仕事をさせてもらっています。何を隠そう、これは「グラフィックデザインの仕事にでも就きたいなぁ」と漠然と思っていた子供の頃にうっかりアルフィーさんのコンサートに行ってしまい「このようなことは仕事にできるのだろうか」と1mmでも思ってしまったが為に今の私がいるという嘘のような誠の話。

美大に入った後もまだ迷っていたのですが、空間系の授業の時になんの気なしに書いた化粧品をディスプレイするプランをする課題でライザーに照明まで埋め込んだものを描いたら「ここまでやれるならもう働ける」とまで褒められまして、じゃあもう平面じゃなくて空間だなということでこっちの道にやってまいりました。

ステージ関連の仕事でもよかったのですが、そういうことは趣味のままで置いておこう、私は私が得意なことをしようと思って今の職に就いています。が、もう頭打ち感もあってこれ以上私は成長することもできないなーどうするかなーなんて思いながら必死に目の前の仕事に打ち込んでいます。

一見すると非常に華やかな世界で、いろんなアーティスト、時には芸能人、時には自分の好きな方とも関われる場所なので(私がたまたまそういう立場なのもありますが)大変かもしれないけど、好きなことがやれてるからいいじゃんと思われがちなんですけど全然そんなことないんですよ。もうね。大変、本当に大変。

何が大変て、常に時間に追われていて自分の人生の主軸が仕事になるんですね。週単位で仕事が決まっていって提出もその単位なので(内装が絡むと数ヶ月単位の物件も出てきますが)いつまでも仕事に追われています。一応土日が休みなんですけど、どこかに出かければ「これは次のあれに使えるかな」「素材を探しに行こう」みたいな感じになっちゃうのでもちろん頭の中は仕事(絶望)。リフレッシュというのはどこらへんにあるのかよくわかりません。

 

細かい仕事から大きめの仕事まで鬼のようにこなす日々なんですが、たまたまラッキーなことに絵を描くのめちゃくちゃ早くてですね。一発書きでがしがし描いていくスケッチというかクロッキーというか、そういうタイプなんですけど5分もあれば何かしら描けるんです。

その場でこうしましょうああしましょうと建具を書き込んでいくので、どっちかというと人よりモノのほうが描くのは得意なのですが、それでも手が早い分、打ち合わせで決めて来られる強さが自分にはあると思っています。割とどんな相手でも果敢に話ができ、週イチ程度のペースで新しい人と接する機会がありますが、我ながらおそろしいコミュ力です。普段の私では発揮できないので仕事用の自分がいるのでしょう。

 

そんな私でも結構な頻度で躓いています。

環境が変わったり先方が変わったりこっち側の体制が変わったり、ただただ仕事してたいだけなのにそうはいかない時に躓きがちです。もうやりたくないな、やれる自信がないなと思うこともたくさんあります。

でも続けてきてよかったと思うんです。

精神的につらかったことも山のようにあったんですけど、やっぱり継続というのは"一番難しい"ことなので、それを続けてきたことだけで自分を褒めてあげられる要素がある。なんなら、ここまでやってきたしもういいんじゃない?っていうことも今ならできるんですよ。でもそれを言ってしまうと収入がなくなってしまうのでまだ言えない。笑

 

いろんなことを認めてこれなかった人生だけど、この先方は攻略できないよ、難しいよと言われているところこそ私が攻略できるところになりつつあるので、少しは自分のことを褒めてやりながらこれからも頑張ろうと思います。

 

いやーーーーでも今年は本当に、もうこれは無理だなーって思うことが多くてちょっとわかりませんね。どこまでやれるのだろう。幸いにして胃痛(ストレス性でした)はあれど他はそれなりに健康ですし、これもまた神様がまだまだ頑張れといっている証拠なのだろうかと思ってしまいます。とりあえず上司が皆定年間近なのにばんばん徹夜もするしきつい仕事もしてるからそこが倒れるなり引退するなりしてくれないとこの業界は変わらない気もするんだなぁ・・・