はいじどう、ぜんじどう。

なんでも自動で出来る時代になると思ってたらそうでもなかった。

この決して美しくない人生を。

三浦春馬さんが亡くなられ、自殺だったという報道を目にして一番最初に思い浮かんだのは「私ですら、生きているのに」という感情でした。

もう亡くなられているので真実はわかりませんが、こういうときに言われがちな「繊細な人だったから」という概念。これ、誰にでも言える言葉だから好きではありません。人間です。繊細じゃない人なんていないと思うんです。もっと奥の深いところにその人の人間性というものはあると思うので、なんでもかんでも繊細だったから、思慮深い人だったから、という言葉で片付けてしまうのはあまりにも違う気がします。

ただ、私の中で思うのは、仕事とかやりたいことにストイックな人ほど気を抜くことがとにかく下手だということ。

私がどちらかというとそういうタイプで、いつ気を抜けばいいのかわからず休日も何かしていないと落ち着かない性格なので、ほっとする瞬間が皆無なんですね。死にたいな、もう限界だな、と冗談半分で思うことが(7割くらい本気なこともごく稀に)あるんです。よっぽど今幸せだとか、順風満帆だという人以外は、誰しもがそういう負の感情をもつことがあると思います。少なくとも私はしょっちゅう思っていますが、でもどこかできっと息抜きしているのでしょうし、「猫たちの健康は第一に」っていうのがあるのかなと思っています。

過去に何度かあったうちの、ああもう死にたいっていうエピソードを一番直近のものだけ紹介します。

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綺麗な人生じゃなくていいんだ

離婚したことで、周りのいわゆる「順風満帆に結婚して子供がいる幸せな人間たち」が私から離れていきました。
それは私のことを不幸だと思っているのか、もしかしたらどう話しかけたらいいのかわからなくてなのか、事情はわかりませんがなんとなく私からも距離をとっています。

仕事もできる、子供もいる、それが女性としてのヒエラルキーの頂点なんでしょうかね。結婚しているときも「子供がいないからいいよね〜仕事無限大にできるじゃん。私なんかどうしたって17時あがりだし、子供が熱出したら休まないといけないし」っていう話をよくされましたが、だからなんなのだろうか?としか思っていませんでした。好きで作った子供でしょ、なのになんで仕事無限大にできることをわざわざ"いいよね〜"なんて言うんでしょうね。意味がわかりません。

仕事が一番乗ってきた時にプライベートの時間が取れなくなって離婚したわけですが、あの頃は何に悩んでいるのかすらもわからなくてただただ毎日がつらかったです。目の前に仕事は山積み、相談したい相手とは離れていくばかりの心、もう何に頼ればいいのかわからなくて、それこそ自暴自棄になって死んでやろうかなと思ったこともあったわけです。離婚してそれが解決したわけではないけれど、周りからの幸せアピールであったり、早く子供作りなよ的な話であったり、そういうものから逃れられたのは(冷たい人間と思われても仕方ありませんが)人生最大のすっきりでした。これ以上にないくらいのすっきりです。この先どんな大失恋・大失態・大損失、なにがあろうともこの周囲の環境を変えたというスッキリ感には敵わないでしょう。おかげさまで「死んでしまいたい」と思うことからは抜け出せていまの私がいるわけです。

 

ただ、もう一人、小さな脳みその中にもう一人だけいるんですよ。

「でも別にいまも幸せというわけじゃないでしょ」

って囁く自分が。

 

その通りなんです。

お金があるわけでもなし、何か楽しいことがあるわけでもなし、私に寄り添ってくれるのは猫たちだけです。それでも充分幸せなのかもしれませんが、私にとって幸せってこんなもんだっけ?って思ってしまいます。もう少し幸せなときがあったはずだ、と。それを思うと、今はまあまあの底辺を彷徨っている段階だと思います。
だから思ったんですね、三浦春馬さんが亡くなられて「私ですら、生きているのに」、と。
今はもちろん、まだまだ死ねません。

猫を守らねばなりませんし、今死んでも迷惑かけるのは両親くらいなもんですが、仕事がありますから死ねません。そういう意味では自分を甘やかしたら最後だと思っています。自分を甘やかす=もう死んでもいいや、に繋がってしまうからです。

だからこれからもストイックに生きていこうと思うのです。

その結果、もうダメだ、これはやりすぎてしまった、つらい、と思って死を決心するなら逆に自分で「よくやったよもう充分だよ」って言ってあげられると思います。そこにはまだまだ至らないので、この決して美しくない人生をもう少し歩んでいこうと思います。

 

最後に。

 

三浦春馬さん、本当にかっこよくて、素敵でした。
いろんな悩みから解放されて、のんびりしてほしいです。今度こそ、なにもしないをする、っていう毎日を。
ご冥福をお祈りいたします。

いつか向こうで会えたら、伊東鴨太郎最高でしたって言わせて下さい。