はいじどう、ぜんじどう。

なんでも自動で出来る時代になると思ってたらそうでもなかった。

備えあれば憂いなし

前回の大きな地震のときはターミナル駅でタクシー長時間待ちを強いられましたが、今回は電車の中でした。23時をすぎてから起きる地震は本当に罪深いですよ、地球さん。

今回はあの警報大合唱が一切なく、一番最初の知らせはLINEで「いまどこ?揺れ始めてる」と貰ったのがきっかけでした。

数秒とたたないうちに電車が急減速し、カーブのところで停車しまして「強い地震です」とアナウンスがあったんですね。カーブなんで内向きに車体が斜めになってたんで、揺れが強くなってきた瞬間に立っていた人がしゃがみ込み、座っている人もカーブに向かって内側を向いている人はみんなどこかに捕まっていないと耐えられないような感じでした。長いな〜まだ揺れてるな、、と思った瞬間、すぐそばで顔を真っ青にした男性が倒れたんです。

「急病人だ!ボタン!ボタンを!!」

と、周囲のサラリーマンたちが近くにあった緊急時の非常停止ボタンを押すように私や周りの人たちに急かしてきました。確かに急病人が出たときにはこれを押すのが正解です。

でも、きっと今は乗務員さんも地震の連絡の方で間違いなく手いっぱいで、こっちまで来てもらったりここで状況説明して手を取らすよりは次の駅までまずは運転してもらって、確実にこの人を介抱してもらえたほうがいいはずだと判断しました。さらには、これを押すことによって状況を知らない他の車両の人たちがただでさえ恐怖でいっぱいなのにさらに恐怖心を煽ることになるかもしれず、ボタンを押すことが賢明ではないと思ったからです。(ご本人の命に関わるような状態であればもちろん押すのが一番です。その時の状況次第です)

「私が乗務員さんに話をしてきますのでこの方をお願いします」とお願いして、斜めにゆらゆらしている車内を走って乗務員さんのところまで行きました。案の定大混乱の車掌室でしたが、コンコンとノックすると「この車両で、こういう方がいて、今は乗客で介抱しているのでもし少しでも電車が動くようなら次の駅で救護してください」という話を聞いてもらえました。

時間はかかりましたが無事に徐行運転が再開し、次の駅で具合の悪い方が救護されていきました。この間にも、あちこちで「気持ち悪い」「こわい」「吐きそうだ」という声が聞こえていたので、密閉空間でゆらゆらが続く(斜めになっていたので揺れているような感覚だった)という状況は人にダメージを与えるのだなと実感しましたね。疲れてましたが私は元気だったので、そのあとは会社の人との連絡に必死でした。帰れなかった人もいましたが、うちはそういうとこ厳しいんでみんなちゃんと朝から出勤してきてます。笑

 

ふかーーーい時間に帰宅すると、王子がビビっておしっこを漏らしていて。あーーそうだね怖かったよね・・と慰めながら掃除をし(臭い取れないですよねえ。朝になっても全然取れず)寝ぼけ眼でいつもより早く出て、打ち合わせをしてきました。

 

こういうことって急に起こることなので、何が正しくて何が不正解かはわからないんですが、こういうときはこうしよう、ということは常に考えてないと次のステップが思い浮かばないですね。現に、みんなボタンを押すことをためらっていたから、ボタンボタン!と言うものの「自分が押すのはちょっと」という感じがしました。押すほうがいいと思うなら自分から押さないと。責任は取りたくないという思いが先行しているように思いました。

 

地震が夜遅くにおきる度に外で影響を受けていますが、その都度「こういうときはこうするべきか」と考えさせられることがとても多くあります。タクシーは、外れ道まで行って捕まえようとするより絶対並ぶのが◎です。ちょくちょく来ますし、人数は多くても並んでる方が早くタクシー乗れます。これは教訓です。