はいじどう、ぜんじどう。

なんでも自動で出来る時代になると思ってたらそうでもなかった。

「アルフィー」の全く曖昧じゃない世界観へようこそ

とても素直な方なのだと再認識した瞬間でした。

前回の記事では、たくさんの方に反響いただきました。

ありがとうございました。

今回はちょっと踏み込んだところについて書こうと思っていますのでアルフィーシリーズパート2です。これだってみんなきっと感じているであろう、おすすめしたい気持ちはあるがなんか一般ウケしなさそうな気がしておいそれと他人に音源をすすめられない件について。(下手すりゃマイナスなこと言われそうで怖い感覚すらあるという点)

そして、じゃあどこから音源を勧めればいいかということについて。

 

昨今の音楽はイントロだの間奏だのアウトロだのはいらないんだという風潮にあるそうですが、アルフィーの楽曲はイントロが長いことが多いですよね。これが受け入れられなさそうな要因かというとそういうわけではないと思っています。

ラジオをよく聞くので、今の音楽も気に入ればかいつまんで聞いたりしています。

全体通して思うのは、イントロのない音楽に"物足りなさ"や”音としてのベースのこだわりはあるのだろうか”という疑問をみんなは持たないのだろうかということ。この疑問を持っている時点でイントロ長い音楽が染み付いていることがわかりますが、どうでしょう?今時の子が、そこを飛ばして歌に行ってしまうのには理由があるように思います。なんでもかんでも現実的な世界の中で、誰かが作る"答えを委ねられた歌(物語)"だけが自分が感情移入できるツールのようになっているように感じざるを得ない。それにはイントロはいらない。だって物語ですからね。

曲に対して、自分なりの考察と想いを重ねて答えを出したい。それが今の音楽の感情移入の仕方なんじゃないだろうか。

歌詞を見てみるとアーティストによりますがかなり聞き手に解答を委ねているようなもの、問いかけて終わっているようなもの、そういうものが流行っているように思います。もう何年も前からその流れですよね。

 

ほんじゃ、我らがアルフィーはどないやねん。

私はこれがあって、他の人に受け入れられるかどうか、一歩踏みとどまるのですが・・

一曲の中でメッセージが完結していることが多いですよね。難しい言葉、綺麗な言葉、色々と折り重なった上で「僕らの想いはこうだよ」という気持ちが詞や音に乗っかっている。

これはファンマインドからするとド直球で、心に刺されば身体中から涙も出れば瞳から汗も出る。

時代とあっていないとかそういうことではなくて、聞いたことがない人が聞いた時に「芯が強いな!」という印象を持たれるような気がすると思うんですよ。これが昔からで、いっさいブレてないだけに「いやもう鋼の芯の強さやん!」となるわけです。何も知らない人に、そこを踏み出させるのには勇気やエネルギーがめちゃくちゃいるんです。

この歌詞になるのに、作り手にはこういう背景があって、ああでこうで、、と説明したくなりますが、ファンはそれが当然のようにわかっているけどそうではない人に聞かせようと思うとどうしても重たくなってしまう。言うなれば大衆向けではないことは明らか。

えーじゃあどうやって聞かせたらいいのさ?

それはですね、もうコンサートに連れて行ってしまうのが一番orテレビ出演しているのを見てもらうのが二番です。

例の動画もありますけど、あれはあくまでも入り口としてはいいけれどファンとしてはコンサートで見て欲しいし音源を聴いて好きになってほしいじゃないですか。

 

音楽番組に出れば「演奏・歌がすごい」「ハーモニーが綺麗」とツイッターで散々言われるのだから、やっぱり見れば何かしら人の心に引っかかるのです。同じく長く続いていてどちらかというと大衆向けであるサザンやB'zというバンド体制と違うのは、"あれ?イメージしてたのとなんか違うぞ?"という謎のどんでん返しを発揮する曲を披露するところ。もちろんディスタンス・メリーアン(ラルクでいうところの、HONEY・レデステゴーあたり)を演奏することが多いですが、それでも世間が思っている「怖そうな人・にこにこしてギター持ってる人(実は目は笑っていないことは沼に落ちた後にわかる)・余裕で玉ねぎ丸ごとおたまにぶっこむ王子様みたいな人」からはだいぶかけ離れた姿だと思うんです。

だって、かっこいいですよね?私の父は66歳でまあまあ見た目若い方ですけど、やっぱ圧倒的にあの三人はかっこいいんですよ。68歳だと?なんだそれ。

 

楽曲の持つメッセージ性の強さに、私としてはなかなか聞いたことない人に聞いてみてほしいとすすめることはできないんですけれど、それは二の次三の次でいいのだとツイッターの反応を見てわかったんです。

 

最初に推すのはそのギャップとハーモニー

それだけで充分なんですよ。

 

ええ、だってもう世の中には変拍子も含めて、テクニカルなことっていうのは山のように開発もされていて、なんなら歌詞は韻さえ踏んでおけば誰でも覚えられて歌えるようになっちゃうんだもの。そういういところじゃないなと思っているんです。

 

私が是非彼らにフェスもっと出てほしい!と訴えるのは、今時の子たちというのは"自分を主人公にした物語"のベースを求めているけれど、同時に"ものすごく感性が豊かでなんでも受け入れることができる"世代でもあるから、受け入れ幅がありそうだと思うからなんです。バンドってこうだ、グループってこうだ、音楽ってこうだ、打ち込みや生音源はこうだ、みたいなものが今は全部曖昧じゃないですか。それでいて、その中から本当にいいと思ったグループはやっぱり受け入れられていく。それは歌詞であったり、バンド形態の面白さであったり、見た目であったり、様々だと思うんですが私はこのフィールドで『日本はこういうものが長く続くのだ』という代表として出てもいいと思うんですよね。きっと、受け入れてもらえるかは別として「だから長く続くのか」ということは理解してもらえるような気がするんです。

 

一般ウケを狙ったらそれはもうアルフィーじゃないんです。

多分ディスタンスもメリーアンもあれは一般狙いとかじゃなくて彼らのやってきたことがそのまま延長線上でその時代にウケたというだけで、やってきていることは昔も今も同じだと思うんです。偉そうなこと言うなよという感じですが、私にもファン歴30年弱というそこそこなキャリアがあるのでこれはもう声を大にして言ってやろう。

 

Z世代には高見沢さんの面白さと三人の仲良しな様子から(結局そこかい)

ミレニアル世代には、一人一楽器担当しながらコーラスをするということの凄さ・美しさから(バンド流行ったし、楽器やりながら歌った事ある人はどれだけ難しいかわかるよね)

そういうところから是非、固定概念をなくして聞いてみてね!!!!!!

 

ご新規さんというのは最初は色々とあるものですが、そういうのは先輩の後ろ姿を見て理解を深めていくというものです。コンサートも再開しましたし、ちょっと興味のありそうな人を連れて行ってみてください。沼に落ちるまではいかなくても、コンサートが一番「えっ、すごい!」という感想を引き出せます。そしてファンにならないまでも、その後も話ができる相手になりますのでおすすめです。笑

サブスクありますが、よほどのことがない限り予習はしてもらわなくていいと思います。こういうフレーズの・・あの曲はなに?って言われたら儲けもんですよ。即座に紹介しましょう

 

ちなみに山田が初めて行く人を連れていって一番「あの曲はなに?」と言われるのは「シュプレヒコールに耳を塞いで」です。どうでしょう。意外でしょうか。